やるべきお金の教育!子どもも大人もお金と向き合おう!

志学舎

1. はじめに

お金は一生に渡って使っていくもので、お金とはしっかり向き合っていかなければいけません。

さまざまな教育現場をみていると、他国ではお金の教育が行なわれているのに対して、日本の教育現場でお金の教育を行なっているところは皆無です。

今回は、子どもも大人も、お金と向き合っていくきっかけをつくります。

2. 遅れている日本の金融リテラシー

日本の教育現場で、お金の稼ぎ方、お金の使い方といった、「お金の話し」をすることはタブーである雰囲気があります。

ましてやお金の教育をするための授業を展開している学校はないでしょう。

つまり日本の子どもたちは、お金にまつわることを学ぶことなく、保護者や周りの大人のお金の稼ぎ方や使い方を「なんとなく」見ながら成長しているのです。

日本のように教育現場でお金の教育をしていないこの姿は、他国からすると大きな違和感を覚えるようです。

例えばアメリカでは、中学校で小切手の書き方、ビジネスの仕方、経営やマーケティング、お金の管理の仕方、投資の仕方を学びます。

アメリカの方からすると「お金とは死ぬまで付き合うのに、なぜ日本では子どもにお金の教育をしないのか」と疑問でならないのです。

大人たちも、食事の場などで、収入などの話しになると、モラルでそれを避けようとします。

社会で必要な力を育てるのが教育現場であるのに、社会人になって自分でやり繰りしていかなければならないお金の教育をやっていないのはおかしい話しです。

とくに教育現場では「生徒が学校で教えたお金の教育を社会で実践したとき、もし指導したお金の教育内容が誤っていて失敗していたらどうなるのか」という意見を耳にしますが、お金の教育は「指導」するものではなく「考えさせるもの」です。

世の中は、学校で指導しているような答えが決まっているものなどほとんどありません。

小切手の書き方は書式がありますが、ビジネスの仕方、経営やマーケティング、お金の管理の仕方、投資の仕方は数えきれないほどの方法があります。

教育現場では「どのような方法があるのか」を生徒に考えさせ、複数の回答について議論していくことで成果があるのです。

「お金の教育なんてやらなくても、今の自分は社会人としてやっていけている」という方がいらっしゃいますが、ではあなたが中学生のときに、ビジネスの仕方、経営やマーケティング、お金の管理の仕方、投資の仕方を学んでいれば、今より視野が広がって、よりお金の扱いがうまくなっていたかもしれません。

お金の教育が教育現場に普及していない日本は、このような点からもグローバル社会に遅れをとっているのです。

3. 子どもにお金のことを考えさせる教育

Well-being Marketing Japanには、小学生以上を対象とした「お金の教育」のプログラムを用意しています。

お金の教育プログラムでは、子どもにお金は身近なもので、使うとき・貯めるときは何を考えていかなけれいけないのかを一緒に追究していきます。

お金の教育プログラムでは、正確な答えは求めていません。

子どもたちの現時点での考えや、思ったことを述べてもらい、それをさらに掘り下げる教育を行なっていきます。

一例をあげると、以下のようなことを子どもたちに伝え、考えていきます。

お金を得ることは悪いことではない

収入を得なければ生活できないことはもちろんですが、日本ではお金儲けの話しや、多額のお金を儲けると総スカンをくらいます。

総スカンを受けたとしても、儲けることは悪い話しではありませんので、周りが何を言っても自分の能力でお金を得ることは大切なことであるという認識をもちましょう。

お金の価値・ものの価値を知る

子どもはお金の価値・ものの価値をうまく認識できません。

例えば東京や大阪のような都心の一等地といわれるところでマンションを購入しようとすると、100,000円程で購入できると思っています。

もちろん子どもはこれからお金の価値・ものの価値を知っていくため仕方のないことですが、これらの価値について成長させていく必要があるのです。

例えば、人生で一番大きな借金は「住宅ローン」ですが、今我が家にはどれだけの住宅ローンが残っていて、月々いくらずつ返済していって、何年後にすべて返済し終えるのかを、子どもと一緒に計算するなど、我が家の家計を理解させると、お金の価値やものの価値の理解が早まります。

借金は悪いものではない

日本では「借金をしている=マイナスイメージ」ですが、借金は決して悪いものではありません。

土地、家、車など、高額なものであっても、生活に欠かせないものは手に入れる必要がありますが、これらをすべて現金で支払うのは簡単なことではなく、多くの方はローンを組みます。

ローン(=借金)は、必要なものを手に入れる手段であって、お金を借りることが「悪い」というイメージそのものが良くないのです。

借りたお金は計画通り返済することが必要で、きちんと返済することを伝える必要があります。

お金を借りることで、自分はほしいものが手に入りますし、お金を貸してくれる銀行や、土地や家を販売している不動産屋などは利益をあげることができます。

お金を使うことで経済の循環が良くなりますので、お金を貯めることも大切ですが、使うときは使うことも大切なのです。

商品・サービスの価格を考えさせる

商品やサービスを購入するとき、価格が一定のものもあれば、価格が常に変動するものもあります。

例えば、ガソリンは価格が日々変動していますが、「なぜ今ガソリンが高いのか」「なぜガソリンが安いのか」を見るだけでなく、なぜ今その価格になっているのかを考えさせるといいです。

ガソリンに関しては、アメリカがイラクに対する制裁を加えているなど、さまざまな社会情勢が背景にあります。

「そんな難しいこと小学生には伝わらないだろ…」と思うのは教える側だけ。

私は小学生にこのことを考えさせたときに、きちんと理解していました。

社会情勢が読み取れるようになれば、社会で働くときにどのように経済活動すればいいのかが見えてきます。

株式投資をさせてみる

社会情勢を知ると、株式投資を考えさせることもできます。

例えば新聞の平均株価のページの読み方を教え、株式がどのようなものかを説明します。

出資金は、お手伝いで得た報酬やお小遣いを、1年分でもいいのでまとめて渡して「1年分のお金を渡すから、自分のほしいものを買ってもいいし、増やしてもいいし、自分で考えて使いなさい」と言って、お金を渡すといいでしょう。

実際に株式を利用して、失敗してもいいのです。

そのときの失敗は、必ず将来の糧になりますし、実践してみることでお金の感覚を身につけることができます。

外食時の合計金額を予想させる

日本テレビが放送している「ぐるナイ」では、出てくる料理がいくらなのかを予想していますが、それを外食したときにやってみましょう。

これをすることで、子どもはまず数字に強くなります。

またもの・サービスの対価について考えるときに、さまざまな要素を考える癖がつくでしょう。

店の立地場所、雰囲気、店内の備品、メニューに使われている素材などを総合して、料理の価格が見いだせるようになると、他のもの・サービスの対価を考えるときも、視野が広がるのです。

私もケンタッキー・フライド・チキンに行ったとき、知人がチキンナゲットを食べていたのですが、その価格が5ピースで400円。

私はマクドナルドのチキンナゲットが5ピースで200円ということは知っていたのですが、ケンタッキー・フライド・チキンのチキンナゲットの価格を知ったときにびっくりしました。

ケンタッキー・フライド・チキンのチキンナゲットは、国産鶏を使用しているため、価格が高いようです。

このようになぜその価格がつけられたのかを予想させると、金銭感覚も身についてくるでしょう。

4. まとめ

今回は、子どもも大人も、お金と向き合っていくきっかけをつくっていきました。

お金とは一生付き合っていくものですので、子どもにはさまざまな面からお金について考えさせるといいでしょう。

お金は必要不可欠なものですが、お金に利用されるのではなく、道具として使うという認識をもたせること、貯めるのはいいですが、貯め込むのではなく使うときは使うことを伝えていきたいものです。

今回の記事を参考に、一度お金について考えてみてはいかがでしょうか。

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