相手に言いたいことが伝わらない原因と「伝わる」5つの話し方を解説

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1. はじめに

人前に出て話しをする機会は誰にでもあることです。

そのときに「相手に言いたいことが伝わらない」という経験をしたことがあるのではないでしょうか。

言いたいことが伝わらないとコミュニケーションがうまくとれません。

そこで今回は、相手に言いたいことが伝わらない原因と「伝わる」5つの話し方について解説していきます。

2. 相手に言いたいことが上手に伝わらない5つの原因

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2020年9月16日に菅義偉内閣が発足し、当時の支持率は70%近くという報道もありましたが、2021年に入ってからは、新型コロナウイルスの対応への遅れなどから、支持率が急落しています。

コロナ対策の不備についてここでは触れませんが、連日の菅義偉首相の話しを聞いていると、どうも首相の言いたいことが伝わってこない…。

多くの国民がそう感じているのには、これからご紹介する5つの原因があるのです。

自分が人前で話しをしているときは、なかなか自分の話し方や「クセ」に気づくことができません。

人前で話す機会が多い人ほど、以下の項目をチェックしてください。

語尾が「~と思います」

菅義偉首相の演説を聞いていると「何回“~と思います”って言うねん!」というほど、この語尾を使っています。

私もWebライティングの仕事で記事を書くときも、文末が「~と思います」という表現はほとんど使いません。

例えば、

①私は、新型コロナ対策で国民の皆様の命を守ります。

②私は、新型コロナ対策で国民の皆様の命を守りたいと思います。

①と②では、どちらのほうが自分の言いたいことが伝わっているでしょうか。

①のほうが「本当に自分のことを守ってくれそう」という気持ちが伝わってきますよね。強い意思が伝わってくるのです。

反対に②の表現は「自分の中で思ってるだけかい!」と思われ、自信がないように聞こえますし強い意思が感じられません。

前回の新型コロナウイルスから考える本当のリーダーのやるべきこととは?でお伝えしたように、リーダーシップを発揮する立場の方はもちろんのこと、自分の意思を強く伝えたい場合は「~と思います」という語尾を使ってはならないのです。

断定の表現を使うことで、相手に自分の思いが強く伝わります。

もちろん自分の発言には責任をもち、発言内容を達成できる行動をとらなければなりません。

原稿を読んでばかりで相手の目や顔をみない

一部の政治家でも自分の演説のときに、原稿を読んでいる方が多くいらっしゃいます。

原稿を読んでいるときの目線はもちろん原稿にいっているため、相手の目や顔を見ていません。

相手と話しをするときは「相手の目や顔をみる」のは大前提で、目や顔をみなければ自分の伝えたいことは伝わらないのです。

私も教員をやっていたときに常々意識していたのは「話しをするときは生徒一人ひとりの目を見ること」です。

私1人対して生徒数十人ですが、出席番号1番の生徒の目を見て最後の40番の生徒の目を見るまでに数秒しかかかりません。

相手の目を見ることで自分の意思が伝わるだけでなく、相手が話しを聞いてどう思っているのかを感じることもできます。

人前に立つと緊張して相手の目や顔が見れないという方もいらっしゃいますが、相手の目や顔を見ることで自分の意思が伝わりますので、しっかり前を向いて言いたいことを発信しましょう。

話し方に抑揚がない

人は話しをしている中で「これを相手に伝えたい!」と思う部分は、自然と力を入れて伝えるものです。

教員をしていたときも生徒に伝えたい部分は、自然と声量が大きくなったり、注目させるために耳を傾けさせたりします。

このように話し方に強弱をつけるといった「抑揚」がないと、相手に伝えたいことは伝わりません。

それだけでなく一定のトーンで話しをされると、聞き手は退屈で話しを聞くことに飽きてきます。

菅義偉首相の演説も一定のトーンで話しをしているため、国民の多くに伝えたいことが伝わらない結果を招いているのです。

ちなみに自分の話しを聞いてほしいからといって、終始熱く語ってしまい抑揚の「揚」の部分が続いてしまっても、聞き手は話しを聞くのに疲れます。

そう考えるとやはり話しに抑揚をつけるのは大切なのです。

感情がなく淡々と話している

前述の抑揚の話しに繋がることですが、話しをするときに感情を入れることなく淡々と話しをしていると、相手に伝えたいことが伝わりません。

ドイツのメルケル首相はあまり感情を出さない方ですが、今回の新型コロナウイルスの蔓延により、国民に対策を訴えかけるときにめずらしく感情を出しながら話しをされていました。

その結果、ドイツ国民の多くがその演説に注目し、新型コロナ対策に努めようと自分たちの生活を見直したそうです。

大阪府知事・大阪市長を務めた橋下徹氏も時に怒り、時に涙しながら相手と話し合いした姿を見かけました。

その姿を見た住民の多くは「橋下さんは本気で大阪を変えようとしている」と伝わったものです。

原稿を読み、話しに抑揚もなく、感情もなく淡々と話しても、自分の伝えたいことは伝わりません。

人前で話しをするときに、感情が取り入れられる部分があれば、ぜひ感情を入れて話しをしてみてください。

難しい言葉や専門用語を使う頻度が多い

相手に自分の意思を伝えたいときは、できる限り難しい言葉や専門用語を避けることです

難しい言葉や専門用語を含めて話しをすると、相手がその語句の意味を理解していないときに、話しが伝わらなくなります。

とくに教員・教師・先生のように、相手が生徒のようにこれから知識を習得する人である場合は、難しい言葉や専門用語を避け、かみ砕いた表現を用いる必要があるのです。

ただこれに関しては、話しをするときに出てくる難しい言葉や専門用語を、すべて解説していてはいつまで経っても話しは進みません。

「この難しい言葉や専門用語はかみ砕いて話したほうがいい」という選別をしたうえで話しをすることがおすすめです。

聞き手も自分が理解できなかった語句に関しては話し手に聞いたり、自分で調べるなどの行動が必要でしょう。

私も社会科を指導するときに難しい言葉が出てきていましたが、すべての語句を授業で説明していると授業時間がもったいないので、生徒たちはある程度の予習を求め、自分で説明できない語句がある場合はそれを自分で調べさせたうえで授業を行なっていました。

難しい言葉や専門用語を使う頻度は極力少なくした状態で、自分の意思を相手に伝えてください。

3. まとめ

今回は、相手に言いたいことが伝わらない原因と「伝わる」5つの話し方について解説しました。

相手に自分の意思を伝えたい場合は、以下の5つに気をつける必要があります。

①語尾が「~と思います」を使わない

②原稿を読んでばかりで相手の目や顔をみないのはNG

③話し方に抑揚がないのはNG

④感情がなく淡々と話しするのをやめる

⑤難しい言葉や専門用語を使う頻度を少なくする

これらのことをベースに、相手との歩調を図りながら話しをして、自分の意思を伝えていってください。

Well-being Marketing Japanの「六等星」でもこれらの話し方を生徒に身につけさせていく所存です。

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