1. はじめに
グローバル時代の今、小学生も学校で英語教育を受ける時代となっています。
2020年からは小学校での外国語活動が全面実施される予定です。
小学生から英語教育を受けるメリットにはどのようなあるのでしょうか??
今回は、小学生の英語教育の現状と、小学生から英語教育を受けるメリットについて考えましょう。
2. 小学校の英語教育の現状とは??
新小学校学習指導要領(2017年3月告示)において、中学年に外国語活動、高学年に外国語科が導入されました。
2018年、2019年の学習指導要領移行期を経て、2020年度から全面実施される予定です。
「外国語活動」では、外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、話すことの 言語活動を通して、コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を次のとおり育成することを目指しています。
「外国語」では、 外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、 話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力を次のとおり 育成することを目指しているのです。
文部科学省は、これらの目標を掲げて小学校での英語教育を進めています。
小学校の先生も、やっと外国語活動の指導に慣れてきたという声があがっています。
小学生に英語を指導する教員・教師の現状
しかし英語教育を行なっている先生からは、以下のような声・疑問が出ているのです。
●「外国語活動」と「教科外国語」の違いは何なのか
●教科外国語の指導をするのにどのような指導力が必要なのか
●英語が苦手なのに、英語を指導するのは難しい
これまで英語教育がなかったわけですから、不安や負担が大きいのが現状です。
小学校で英語教育を受けている小学生の現状
実際に小学校で英語教育を受けている小学生は、以下のような目標で英語教育を受けています。
●外国語を用いたコミュニケーションを図る基礎となる資質・能力の育成
●「聞くこと」「話すこと」及び、「読むこと」 「書くこと」の4技能の育成
●音声から文字への変換の育成
●言語活動を通して、文や文構造への理解の育成
中学校の英語のように、書くこと・読むことの英語教育だけでなく、聞くこと・話すことを採り入れた英語教育を受けているのは現状です。
3. 使える英語を身につける必要がある
日本では、上記でご紹介した英語教育を実践しています。
ここで大切なのは、小学校から英語教育を受けて、グローバル社会で適応できるかということです。
私は中学校から高校生までの6年間、大学生のときの4年間の合計10年間にわたって英語教育を受けてきましたが、グローバル社会で流暢に英語が使えるかというと、そうではありません。
私の努力の仕方に問題があるのは承知の上ですが、日本で英語教育を受けただけでは、使える英語が身につきません。
小学校を含め、中学校でも英語の教員・教師は、生徒に使える英語を身につけるご尽力をされていますが、英語の教員・教師も「使える英語を身につけさせるためには時間がなさすぎる」と言います。
高校での英語教育は、大学受験で必要なリーディング・ライティングの授業が中心になります。
もちろん、リーディング・ライティング能力は、将来役に立つと思いますが、言葉のコミュニケーションツールと考えるなら、リスニング・スピーキングも合わせて身につける必要があるのです。
4. リスニング・スピーキング能力を短時間で身につける方法とは??
リスニング・スピーキング能力を短時間で身につける方法は、とにかくネイティブの方とたくさん会話することに尽きます。
もし金銭的に余裕がある場合は、海外へ留学する、単独で旅行すると、リスニング・スピーキング能力を短時間で身につけることができるでしょう。
私も語学研修の引率で10日間、アメリカへ出向いたことがありましたが、自分の勉学を兼ねるために、ネイティブの人と話す機会を増やすようにしました。
また日本国内でも、当社の近隣はアジア系の観光客が多い地域にありますので、食事をしているときにネイティブの方と話すこともあります。
アメリカに滞在した10日間で、相手が言っていることはおおよそ聞き取れるようになりました。
ただスピーキングは、自分が「こう伝えたい」と思うことがあっても、自分の中でのボキャブラリーの数(単語量)が少ないため、言いたいことが伝えられない思いをしたことは間違いありません。
言いかえると、単語や熟語を1つでも多く知っていれば、難しい文法を知っていなくても、相手に言いたいことを伝えることができるのです。
例えば、学校で英会話の試験監督をしていると、ネイティブの先生が生徒に対して、試験内容について「何か質問はありますか??」と聞きにきます。
「何か質問はありますか??」を英語で言うとき、「~がある」だから、Are there~を使うように思えますが、それはあまりにも文法に執着しすぎです。
ここは単純に「Any questions??」でいいのです。
このように、リスニング・スピーキング能力を短時間で身につけるためには、自分から積極的にネイティブの方にどんどん話しかけることに尽きます。
5. まとめ
今回は、小学生の英語教育の現状と、小学生から英語教育を受けるメリットについて考えました。
文部科学省は、小学校から早期に英語教育を実施する取り組みを行なっています。
早期に英語教育を行なうことは大切で、早い段階からリスニング・スピーキング能力を身につけることが大切です。
私がこれまで勤務した学校の中学1年生のクラスでは、ホームルームも普段の会話も、すべて担任が英語で行なっていました。
画期的と思われますが、このような取り組みをしている学校は数多くあります。
使える英語を身につけるためには、とにかくネイティブの方と接すること。
時間とお金が許すなら英語圏の現地に出向くこと。
グローバル社会で活躍するためにも、使える英語を身につけましょう。
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