保護者は学校にどのような教育を求める?!新教育の発展とは??

志学舎

1. はじめに

教育業界で、中学受験は親の受験といわれ、高校受験においても保護者と子どもがどこの学校を受験するのかを一緒に考えます。

数ある私立学校の中で、保護者や生徒は何を求めているのでしょうか。

今回は未来社会を強く生きていくための新教育について考えていきます。

2. 変化する学校のあり方

保護者の方がお子さんと学校選びをするときに、学校のどのようなところに注目しますか?

これまで私立中学校・高校を選ぶときは「進学実績」が重視され、偏差値の高い大学への合格率が高いところが選ばれていました。

偏差値の高い大学へ進学できれば、将来安泰するという考えが日本では強く残されています。

しかし現代では偏差値の高い大学へ進学したからといって就職率が良いわけではありませんし、偏差値の高い大学を卒業したからといって将来安泰というのは昔話なのです。

もちろん偏差値の高い大学へ行けば、知識・教養にあふれた人材が集まっており、そこから得られるものはたくさんあるでしょう。

アイデアを出し合う際も、知識・教養がなければいけませんし、それにプラスして人生経験値が高いほど、画期的なアイデアが出てきます。

ただ現代の私立学校は、生徒を大学へ進学させるのは当たり前で、これでは他の私立学校と差がつきません。

今後保護者や生徒が私立中学校・高校を選ぶときに見なければいけないのは、進学実績だけでなく、「学校がどのような教育を行なっているのか」です。

未来社会を見据えた私立学校を選ぶ

あまり耳にしないかもしれませんが、政府は以下のような教育改革を進めています。

今後の高等教育の将来像の提示に向けたまとめ

第4次産業革命のインパクト

Society5.0に向けた人材育成

このように未来社会に生きる子どもたちを、今、どう教育していかなければならないかが議論されているのです。

政府は議論する場ですが、実行するのは教育現場の役割であり、教育を実践する教員・教師・先生は、政府で行なわれている議論を知っていることはもちろんのこと、実践方法を模索しなければいけません。

進学実績だけにこだわるのではなく、子どもたちが生きる未来社会はどのような社会なのか、そこでは何が求められるのかを考え、実践している学校を選ぶことが本当に子どものためになる「学校選び」です。

未来社会を生きる子どものために追求される「本質」

未来社会を生きる子どものために、学校は「どのように教育するのか」ではなく「なぜ教育するのか」を真っ先に考えなければいけません。

例えば、私も授業の中で口癖のように「なぜこんな現象が起きるんだろう?」といった形で、生徒には「なぜ」という問いかけをたくさんします。

「なぜ」を追求すると、ものごとの本質が見えてくるからです。

社会科は暗記科目と思われがちですが、重要語句を分かりやすく説明しているような授業展開では、ものごとの本質は何も見えてきませんし、早い段階で生徒の頭に入った重要語句は消えていくでしょう。

「なぜ」を追求することで、ものごとの本質をつかむことができ、人は本質を見い出したものはなかなか頭から離れないのです。

教員・教師・先生は、教育の本質を見い出すためにも、何事に関しても「なぜ」を追求し、未来社会へ生きる子どもたちを育成するのが重要に任務でしょう。

私は自分の授業スタイルを常々見直すようにしていますし、毎年同じ学年をもつと、同じ内容を指導することになりますが、私はそうならないようにしています。

とくに社会科の授業では現代社会で起きていること、未来社会で起こりうることを授業内容に盛り込む必要があるのですが、昨年起きた出来事と、今年起きた出来事は違いますし、昨年までの未来社会の見え方と、今年の未来社会の見え方も大きく違うのです。

教員・教師・先生は授業力があって当然ですが、自分の授業スタイルについても本質を極める必要があります。

3. 子どもに教育する命題とは??

教員・教師・先生は仕事として、そして保護者は自分の子どもを育てる義務として、なぜ子どもを教育するのかを考えなければいけません。

とくに教員・教師・先生は「なぜ」教員・教師・先生になったのですか??

この問いに答えはありませんが、教員・教師・先生として信念をもって職務をまっとうする必要があります。

私が教育現場に携わっている理由は「未来社会を生きる子どもを幸せにするため」です。

この信念は、教育現場に携わってからずっと持ち続けています。

何も日本の子どもたちに限ったことではなく、世界の子どもたち、とくに発展途上国で教育が行き届いていない国の子どもたちを幸せにするという気持ちを強くもっています。

現在は日本での教育活動をメインに活動しながらの下積み時代を過ごしていますが、いずれかは世界に羽ばたくという信念ももっているのです。

教員・教師・先生が、未来社会を見据えられるように教育行政を知り、教育業界の人たちと交流し、異業種の方と関わりをもち、異文化の方と触れ合うことで、未来社会に生きる子どもたちを大いに育てられるでしょう。

そのためには学校内でじっとしているのではなく、外の世界へどんどん足を踏み入れていく必要があります。

学校では、国語・数学・理科・社会・英語と教科に分かれていますが、子どもを教育するのに教科なんて関係ありません。

また私立学校の場合は、保護者が納めるお金で経営が成り立っているわけで、他の私立学校はライバルであるという見方をするときもあります。

ただ「子どもを教育する」という観点で、ライバル校という認識ではなく、お互い実践している教育を共有し合うことで、自分の学校だけでなく、学校が所在している都道府県、それが日本全体の学校の力にあり、子どもたちに大きく貢献できることは間違いありません。

私も近畿圏内だけでなく、北海道の私立学校で行なわれている教育を目の当たりにすることもあります。

このように未来社会を生きる子どもたちのために、「学校」という小さな組織にこだわるのではなく、日本全体で子どもたちを教育できる環境を広げたいとも思っています。

4. まとめ

今回は未来社会を強く生きていくための新教育について考えていきました。

教員・教師・先生は、未来社会を強く生きる子どもたちを育成するために、教育行政を注視し、他の学校との連携を図るだけでなく、異業種の方との関わりをもつ必要があります。

教員・教師・先生の視野や解釈が広くなければ、幅広い視野をもった生徒を育成することはできません。

私たちが思っている以上に、時間・時代の流れは早いです。

「新教育」といわれる教育も、一瞬にして古い教育になります。

時間・時代の流れにおいていかれないよう、常に未来社会を見据えながら教育に邁進していきます。

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