1. はじめに
昨今では、教員・教師をやめたい人が増加している傾向にあります。
私も教育現場に携わっている人間ですので、「教員・教師をやめたい」と思う方に遭遇しています。
なぜ教員・教師をやめたいと思う方が増えているのでしょうか。
今回は、教育現場の実態と、教員・教師をやめたいと思う方へメッセージをお伝えします。
2. 教育現場での労働の実態
報道でも取り上げられているように、教員・教師をやめたい理由は、時間外労働が多すぎる、生徒や保護者への対応の仕方に困っているなど、さまざまでしょう。
時間外労働に関しては、労働基準法で規定されている1日8時間労働、1週間40時間労働が遵守されていないのが現状です。
私もこれまでに数々の私立学校を勤務してきましたが、この規定を遵守している学校はありませんでした。
勤務時間外に行なわれる職員会議の出席は絶対出席ですし、裁量労働制を謳っている学校もありましたが、放課後の生徒・保護者対応はもちろん勤務時間外手当が出るわけではありません。
クラブ活動の割り当てについても、自分が関わったことがない運動部の顧問になることもあります。
野球部やサッカー部など、運動部を中心に、放課後の練習は毎日ありますし、休みの日も練習や試合で教員・教師が休まる間はないでしょう。
クラブに関しては「クラブ手当」が支給されていますが、私が勤務した学校の内訳は、月3,000~6,000円が相場でした。
1日に3時間クラブ指導しても、1日あたりの支給額は200~300円なのです。自身が経験したことのないクラブの場合は辛い日々であることは間違いありません。
3. 教育現場の実態を変えることはできる
これらの勤務体制について、公立学校の場合は教育委員会が、私立学校の場合は各学校が、教員・教師の働き方を改善する必要があります。
しかし若年層の教員・教師ほど、自分の意思を伝えることができず、泣き寝入りしているのが現状です。
勤務体制の改善については、個人で動くより、労働組合や、同意見をもつ教員・教師と一致団結することが賢明でしょう。
このときに上層部の人間から煙たがられるといったことを考えるようであれば、行動に移さないほうがいいです。
それだけ意思が弱いということですから。
これまでの体制を改善したり、革命を起こす人間は煙たがられて当然です。
私もこれまでに散々煙たがられてきました。
しかし自分の意思には絶対的な自信があったからこそ、それを上層部に持ち掛け、理解・協力を得て、形にしてきたのです。
つまり学校や勤務体制は、あなた次第で変えることができます。
4. 教員・教師をやめたいと思う方へメッセージ
ここまで文章をお読みになったあなたは、少し教員・教師をやめないという意思がでてきたのではないでしょうか。
まだ教員・教師をやめたいという気持ちがあるのなら、その気持ちを打ち明けてほしいです。
生徒・保護者ともコミュニケーションがうまく取れないのは、あなたの人生経験値不足が要因です。
もっとさまざまな経験をしてください。
それでも教員・教師をやめたいと思うのなら、「あなたはなぜ教員・教師になったのか」。
原点に戻ってください。
原点に戻りながら私と話しをして、しっかりと前を向きながら教員・教師になりましょうよ。
少なからず、大学で4年間教職課程を経て、教育実習、養護学校実習などを受けて、教員・教師になったわけですよね。
やめるのは簡単、しかし教員・教師になるのは簡単ではありません。
教員・教師をやめる前に、一度当方とお話ししませんか??
一度教員・教師を目指したあなたは、子どもたちに良い影響を与える原石だと、私は思います。
諦めずに前を向きましょう。
5. まとめ
今回は、教育現場の実態と、教員・教師をやめたいと思う方へメッセージをお伝えしました。
現代の教育現場の労働環境は過酷なものですが、報道で取り上げられるようになってからは、少しずつ改善をみせている教育現場もあります。
教育現場の改善を加速させるためには、あなた自身も改善に向けての加担をする必要があるでしょう。
改善されるのを待っていてはいけません。
教員・教師をやめたいと思ったとき、なぜ教員・教師になりたいと思ったのかを振り返ってみてください。
教員・教師をやめるのは簡単です。
しかし教員・教師になりたいと思っても、簡単に就ける職業ではありません。
教員・教師をやめたいと思ったとき、自分の中で抱え込んで結論を出すのではなく、周囲の方からの意見も十分に加味して結論を出すことがいいでしょう。
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