阪神淡路大震災から24年・南海トラフ地震について考える

志学舎

1. はじめに

24年前の1995年1月17日午前5時46分52秒に、淡路島北部を震源とするM7.3の「阪神淡路大震災」が発生しました。

犠牲者6,434名、行方不明者3名という被害をもたらしたこの地震は、各地に甚大な被害をもたらしたのです。

今回は地震について考えていきます。

2. 地震の体験

私は1995年の阪神淡路大震災だけでなく、2018年6月に発生した大阪北部地震も経験しています。

阪神淡路大震災の経験(1995.1.17発生)

まだ私の家族は誰も起きていない明け方のことでした。

突然の揺れに家族は目が覚めたようでしたが、私は本震が終わりかけたことに目を覚ましました。

家の中はとくに大きな被害はありませんでしたが、停電が発生し、これはただ事ではない地震であることが瞬時に分かりました。

電気が開通してテレビを見ると、阪神高速3号神戸線はなぎ倒しになり、火災も発生しています。

当然学校は休みになり、多くの人が普段の生活が送ることができない状態です。

その後、余震がくる直前に地鳴りが聞こえるようになり、しばらく安心して眠ることもできませんでした。

揺れがくるたびに、私が家具の下敷きにならないように、母親が盾代わりになっていたのを、今でも鮮明に覚えています。

このときに私は、地震が発生したときは自分の身は自分で守るのは当然で、周りの人も助けなければいけないと強く思うようになりました。

大阪北部地震の経験(2018.6.18発生)

職員室で授業準備をしていたときのことでした。

ドン!という音とも大きな校舎が横に揺れ始め、揺れの大きさは次第に大きくなりました。

自分の中では小さくない地震だと思い、すぐに登校して教室にいる生徒をグラウンドへ避難させました。

スマホで情報をみると、大阪府北部で震度6強となっており、やはり規模の大きな地震だったのです。

その後は大きな余震を感じることはあまりありませんでしたが、南海トラフ地震の発生が近いのではないかと強く懸念するようになりました。

3. 南海トラフ地震の発生確率は30年以内に70~80%

日本はプレートの境界に位置している弧状列島の国ですので、どこの都道府県に住んでいても地震から逃れることはできません。

とくに太平洋側の地域の方は、南海トラフ地震への警戒を強めなければいけません。

四国の南の海底にある水深4,000m級の深い溝(トラフ)のことを「南海トラフ」といい、南海トラフは東では駿河湾にまで到達しています。

南海トラフは非常に活発で大規模な地震発生帯で、地震の統計上、2000年前後に大地震がくると言われていましたが、2019年になった今も地震が発生してませんので、そのエネルギーはどんどん蓄積されていることになるのです。

南海トラフによる地震の発生率は30年以内(2049年まで)に70~80%とされています。

南海トラフ地震が発生したときの被害想定の一例として、大阪府をあげると以下の通りです。

●死者;7,700名、

●建物倒壊;33万7,000棟

●深水面積;30.5平方キロ

●直接被害額;24兆円

●避難者数(1日);120万人

近畿地方に押し寄せる津波は、一番早いところで、地震発生2分後に、和歌山県串本町では18mの津波が押し寄せる想定が出ています。

大阪市内にも、地震発生から2時間以内に住之江区で5m、ユニバーサルスタジオジャパンがある此花区で4mの津波が想定されています。

南海トラフの被害想定は、朝日新聞が発表している「南海トラフ地震の被害想定」にアクセスすると、あなたが住んでいる市区町村レベルまでの被害想定を確認することができますので、ぜひ参考にしてください。

4. 地震から自分の身をどう守るか

南海トラフ地震が発生することは避けられませんし、いつ発生するか分かりませんので、普段から地震への対策は必要です。

私は津波が到達する地域ではないところに在住していますが、被害想定はあくまでも「想定」ですので、マンションの高層階を選んでいます。

高層階は揺れの大きさが懸念されますが、あとはマンションの耐震性を信じるしかありません。

あと、将来定住するところを決める場合には、全国揺れやすさマップで住みたい地域の地盤がどのような状態なのかを調べるようにしています。

例えば大阪府の場合は全国揺れやすさマップ【大阪府】を参考にしてください。

自分の地域がどのような環境なのかを知ることが、地震から身を守る方法の1つです。

教育現場での地震教育

社会科の授業でも、地震のことについて考えさせますが、とくに以下の内容について時間を費やして考えさせます。

●地震が起きたときにどこへ避難するか

●地震が発生したときにどのようなものが凶器に代わるか

●家族とどのように連絡をとり、どこで待ち合わせるか

●住んでいる地域の避難場所はどこなのか

●津波が発生したときは、どこの建物であれば高層階へ移動できるか

普段、自分がよく通る道、訪れる場所で地震が発生したらどう行動するのか、ものやガラスが落ちてくるような場所がないかなど、さまざまなことを考えさせるのです。

もちろん地震発生時に、自分が家にいたときに、周囲に倒れてくるようなものはないのか、それをどう固定するのか、細かく考えさせます。

このように普段の生活を細かく分析することで地震への対策をとることができ、自分の命を守ることができるのです。

5. まとめ

今回は、地震について考えていきました。

これまで日本ではさまざまな地震が発生しています。

阪神淡路大震災、大阪北部地震だけでなく、甚大な津波の被害を受けた東日本大震災も忘れることはできません。

人は自然災害とは向き合っていかなけれないけませんので、これまで起きた災害を教訓に、将来自分の身や大切な人をどう守るのかを考えていく必要があります。

今回の記事をお読みになって、今後の地震の対策について考えてみましょう。

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