中学生・不登校生の広がる進学先!通信制高校ってどんなところ?

りんぐフリースクール
high school student

中学生や不登校生にとって、卒業後の進路は慎重に選択しなければなりません。

一般には、全日制高校へ進学する生徒が多いですが、文部科学省の「高等学校通信教育の現状について」では、2025年度に通信制高校の在籍生徒は30万人を超え、過去最多となったというデータもあります。

ひと昔前のように「全日制高校一択」ではなくなってきているのです。

ここでは、中学生・不登校生の広がる進学先についてご紹介します。

中学生・不登校生の広がる進学先

以下のような理由で、高校進学を心配している方がいらっしゃるのではないでしょうか。

✅中学時に不登校だったため、内申書に記載される欠席日数が多く不利になりそう

✅中学時に不登校だったため、授業を受けておらず、受験に合格できそうもない

✅全日制学校のような集団生活が苦手で、高校生活が送れるか不安

✅全日制高校が決めている授業カリキュラムに縛られ、自分のやりたい勉学・スポーツができない

以前は、全日制高校への選択肢一択でしたが、現在では不登校を含め、上記のような理由をおもちの方でも、学びの道、高校卒業への道はたくさんあります。

その一つとして挙げられるのが、通信制高校なのです。

中学時に不登校でも通信制高校に進学できる

不登校になると「毎日学校に行って授業を受けないことで、勉強が遅れてしまうのでは?」「進学できなくなるのでは?」と、不安に感じる方も多いものです。

確かに、学校に通っていない間は、授業を直接受けることが難しくなりますので、学習の進み方や理解度に差が出てくることもあります。

また「自分ひとりで教科書を読んでも、内容がなかなか理解できない…」ということもありますよね。

保護者の方が学習をサポートできる場合もありますが、共働きの家庭などでは、毎日しっかりと時間を取るのが難しいこともあります。

また、親子という関係性だからこそ、教える・教わるという形になるとお互いにうまくいかないこともあるかもしれません。

そんなときには、地域の教育委員会が設置している「適応指導教室(教育支援センター)」や、「フリースクール」など、学校の代わりとなる学びの場所を活用するという選択肢もあります。

私自身、実際に地域の適応指導教室を訪れたことが何度かありました。

そこでは、さまざまな理由で学校に通っていない生徒たちが、それぞれのペースで職員のサポートを受けながら勉強に取り組んでいました。

落ち着いた雰囲気の中で、安心して学習に向き合っている様子がとても印象的でした。

さらに適応指導教室では、学校で行なわれる定期テスト(定期考査)を受けることも可能です。

学校と連携しながら、学びのチャンスをしっかり確保することができるのは大きな安心材料です。

また、地域のフリースクールでは、学習支援を行なっているところもあり、りんぐのように不登校の子どもたちが安心して通える学びの場が広がっています

フリースクールの多くは一斉授業ではなく、生徒一人ひとりのペースに合わせた個別の学習指導が行なわれるため、無理なく、でも確実に学力をつけていくことができます。

場合によっては、学校よりも速いスピードで学習が進むこともあるのです。

このように、不登校であっても、

✅保護者の方のサポートを受けながら自学する

✅適応指導教室に通う

✅フリースクールや学習塾に通う

といった方法を選ぶことで、学校で学ぶ内容をしっかり理解することができます。

大切なのは、「どの方法がその子に合っているか」を一緒に考えながら選んでいくことです。

気になる「進学」のこと

さて、多くの方が気になるのが「このまま学校に通えないままだと、進学は難しいのでは?」という点かもしれません。

実際、集団生活に不安がある子や、大勢の中で過ごすのが苦手という子は、中学校卒業後、全日制高校に進むことにためらいを感じることもあるでしょう。

また、様々な事情で十分な学習指導を受けることができなかったというケースもあります。

現在の日本では、約98%の中学生が高校へ進学しています。

その背景には、高校を卒業していないと選べる職業が限られてしまうという現実があります。

そうした中で、りんぐが一つの選択肢として案内しているのが「通信制高校」です。

通信制高校ってどんなとこ?

通信制高校は、全日制の学校に比べて登校日数が少なく、授業も少人数や個別対応が中心であるため、大人数の中での生活が苦手な生徒にとって、無理なく通える環境が整っています。

通信制高校を卒業するには、以下の条件を満たす必要があります:

✅3年間で74単位以上を取得すること

✅規定のレポートや試験に取り組み、合格すること

✅特別活動(学校行事や体験活動など)を3年間で30時間以上行うこと

例えば、社会の「地理総合」という科目では、通信制高校の場合、年間2回の授業と、年間6枚のレポート提出が必要です。

それに加え、単位認定試験に合格すれば、単位が取得できます。

一方で全日制高校では、週に2回、年間およそ70回以上の授業に出席しなければなりません。

通信制高校は、学習の時間を自分で調整できるため、自分のペースを大切にしながら学びを進められるという、大きな魅力があります。

自分らしく進む進路選び

通信制高校に通う生徒の中には、スポーツや芸術などの活動に打ち込みながら、高校卒業を目指している生徒もいます。

登校回数が少ないからこそ、日中の時間を有効に使い、例えば「朝から予備校に通って勉強し、大学受験を目指す」というように、自分なりの学習スタイルを確立している生徒もいます。

実際に私が関わった生徒の中にも、全日制高校を中退し、通信制高校へ転入した後、日々努力を重ね、最終的に医学部医学科に現役合格した子がいました。

また、関関同立と呼ばれる有名私大に合格した生徒もいます。

「通信制高校だから進学が難しい」ということは決してありません。

むしろ、時間の使い方や学び方を自分で考えながら進んでいくことで、進学の可能性は大きく広がるのです。

もちろん、すべての人が大学進学を目指すわけではありません。

専門学校に進んだり、就職の道を選んだりする生徒もいます。

りんぐでは、それぞれの進路に合わせたサポートを行なっています。

大切なのは、その子自身が「自分の進みたい道」を見つけていくこと。

そして、その道を自分の力で切り開いていこうとする姿勢こそが「生きる力」といえるのではないでしょうか。

通信制高校のタイプ

通信制高校は、名前に「通信」とついていることから、ネットを使って勉学するイメージをもちますが、今は通信制高校といっても以下のようなタイプがあります。

✅学習スタイル(オンライン/対面)

✅校舎の場所(本校スクーリングが必須かどうか)

✅サポート体制(個別指導の有無、進路指導の充実度)

基本的に、自宅でオンラインのみで卒業まで完結できる通信制高校はありませんので、年に数回、高校に通う必要があります。

また、通信制高校は全国に複数の校舎をもっている学校があり、自身が所属する校舎で、入学から卒業まで完結できる通信制高校もあれば、在籍中に本校でのスクーリングを受けなければならないところもあります。

例えば、沖縄県に本校を置く通信制高校で、本校スクーリングを必須としている場合は、在籍中に沖縄県の本校でスクーリングを受けなければならないのです。

通信制高校は学校ごとに特色が大きく異なりますので、自分に合った学校を見つけることは容易である一方、その高校の特色を十分に理解した上で受験する必要があるでしょう。

さいごに

「どこの高校に通えばよいのか分からない…」と感じることもあるかもしれませんが、ひとりで抱え込まず、信頼できる先生、大人、または支援団体に相談することがおすすめです。

もちろん、りんぐや志学舎に相談していただくことも大歓迎です。

あなたに合った場所、あなたらしい学び方は、きっと見つかります。

焦らなくて大丈夫。自分のペースで、一歩ずつ進んでいきましょう。

私もこれからも、さまざまな子どもたちが自分らしい未来を描けるよう、見守り、寄り添い、応援し続けたいと思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました